Web系、オープン系、汎用系の違いとは? IT就職の時に必ず戸惑う系統を解説
ITエンジニアの仕事を探そうと求人情報を見ているとWeb系、オープン系、汎用系等の聞きなれない言葉が並んでいて、戸惑った経験がある方も居るのではないでしょうか?
IT業界といっても業界内でいくつかの系統があり、その系統によって業務内容が変わってくることを知っていますか?
この記事ではWeb系、オープン系、汎用系の3つの系統について解説をします。
この記事を読んだら、それぞれの系統の違いがわかり、就職する方向性を考えるきっかけになるので、ITエンジニアとして仕事をしていきたい!という方はぜひお読みください。
または、プログラミングに興味があるという方はぜひとも続きを読んでいただき、自分の進めべき方向性を見極めてもらえればと思います。
目次
Web系、オープン系、汎用系とは? それぞれの違いを解説
Web系システムとは?
Web系システムはWeb上にシステムを作るため、インターネットに接続することを前提にシステムが組まれます。
ホームページ上にただテキストや画像などの情報を表示させるだけでなく、色々な処理をさせる場合に使われます。例えば、SNSや掲示板、通販サイトなどがWebシステムによって情報の処理をしています。
オープン系システムとは?
オープン系システムは、技術的な仕様が公開されているOSやサーバー、ルーターやスイッチなどの周辺機器やソフトウェアを組み合わせて構築されたシステムを指します。
汎用系システムと比較され、汎用系システムほどの高速化が必要ない場合や、より柔軟なシステムを組みたい場合にこちらが選ばれます。
インターネットにつないで利用されることが多いですが、社内ネットワーク上だけで完結する場合もあり、インターネット接続が絶対に必要というわけではありません。
汎用系システムとは?
汎用系システムは、汎用コンピュータ、ホストコンピュータと呼ばれるハードウェアを使用して開発します。
ハードウェアに特化した開発になるのでホストコンピュータについての知識が必要になり、オープン系のようにシステム開発や変更など、他に応用することが難しいです。
汎用系システムでのソフトウェア開発ではマシン語に近い言語にコンパイルされるため、高速処理が可能です。
具体的な開発内容
3つの系統では、それぞれどんな開発を行うのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
Web系
Web系は主にWebサイトやモバイルサイトで使用するWebアプリケーションを開発します。
WebアプリケーションとはWebブラウザを介して利用するアプリケーションです。
例えばフェイスブックやツイッターなどのSNSやショッピングサイトがこれにあたり、登録することで自分だけのページを表示させることができます。
これはWeb系開発者の書いたプログラムが、自動でユーザーに提供する情報を変えているからです。
PHPやRubyなどのWeb開発に特化した言語で開発を行います。
2019年8月追記:
新規システムの開発ではjavascriptを用いたフロントエンド開発が主流になってきているので、javascriptはマストになってきていると感じています。
バックエンドではだんだんとgo言語やpythonのフレームワークDjangoなどの案件も増えてきましたね!
オープン系
オープン系は、UNIXベースやWINDOWSベースで構築された開発環境の中で、様々なメーカーのハードウェアやソフトウェアを用いて会計や人事、販売管理などの業務系アプリケーションを中心とした開発を行います。
ハードウェアに特化した開発は不要なので、システムの開発・変更が柔軟に出来ます。
言語はJavaやPHP、C言語、VBなどで開発されることが多いですね。
また、大手との取引も多いので、一度開発したあとも保守管理などの仕事も豊富にあり、安定感があるとも言えます。
汎用系
汎用系システムの開発は、IBMや富士通、日立製作所などの汎用コンピュータを用いて基幹システムの構築を行います。
近年では生命保険や損害保険、銀行やクレジットカード会社など大手金融機関や大企業の基幹システムの再構築や運用保守の業務が多いです。
内部の設計・パーツ、OS・アプリケーションソフトまでほとんどが開発元企業による独自仕様・独自開発の製品になります。
なので汎用系システムは、機材の調達からソフトウェアの開発、設置・導入、保守や運用までメーカーが独占的に受注するという形になりやすいです。
COBOLなどの比較的古い言語で開発されます。
系統別動向
各系統の仕事の需要の動向にも違いが見て取れます。
Web系
現在Web系開発者は不足していて、今後もますます足りなくなってくると言われています。
選べる仕事は多いですが、ある程度のスキルは必要で、即戦力の人材が求められることが多いですね。
Web系はいわゆるイケてるベンチャーが多く、おしゃれなオフィスや若いメンバーなど、今風のIT企業が多いのでリモートワークなどに就ける可能性も高いため、ココカラエンジニアではWeb系を特におすすめしています。
2019年8月追記:
今日でも首都圏でエンジニアはかなり不足しています。相変わらず未経験の求人もたくさんありますし、フリーランスエンジニアの単価も下がらないですね。
オリンピック後の景気後退で多少は悪くなりそうな気もしていますが、エンジニアに関してはそこまで需要は落ちないように思います。
オープン系
近年は汎用系ではなくオープン系でのシステム開発が主流になりつつあるので、オープン系の仕事の需要は増加傾向にあります。
当然スキルは必須ですが、初心者や未経験者に教育してくれる会社も多いです。
また、使用するプログラミング言語のJAVAやPHPはシェアが高く、仕事が途切れる可能性は低く安定感があるので、安定して長く働きたい人におすすめできる系統ですね!
汎用系
汎用系は古い技術なので、今後の需要は増加しません。
現在も、新しく人を雇って教育するより今いる人材を回す傾向にあります。
そのため、今から汎用系の勉強をするのはおすすめしませんし、勉強もしにくい傾向にあるので、ココカラエンジニアでは汎用系は取り扱っていません。
系統別の向いている人
Web系、オープン系、汎用系はそれぞれ業界に特徴があり、人によって向き・不向きがあると言えます。
各業界の特徴を見ていきましょう。
Web系
Web業界は変化のスピードがとても早く、ほんの数年前まで最先端だった技術が今ではもう古い、なんてことがよく起こります。
なので常に新しい技術を学び続けたい人や、ベンチャーっぽい雰囲気が好きな人が向いています。
オープン系
オープン系の仕事は比較的安定しているので、安定した環境を求める人はオープン系を目指すと良いでしょう。
また、きっちり教育を受けてスキルを身につけたいという人も、その環境が整っているのでオススメです。
汎用系
汎用系は大手の金融機関や大企業の機関システムに携わる中で自分の力を発揮できるので大きなやりがいを得られます。
が、すでに古い技術を使っていてこれからも需要は伸びることがないので、これから汎用系技術を身につけるのはあまりオススメできません。
まとめ
IT業界の中にあるWeb系、オープン系、汎用系の違いについて紹介しました。かんたんに復習すると
- Web系:インターネット接続が前提のアプリで技術の移り変わりが早いが、報酬も高め
- オープン系:業務用アプリが多く、技術の移り変わりも安定している
- 汎用系:古い業界と言語で構成されていて、銀行や政府系などの大規模な開発が多い
それぞれどのような違いがあるのか、イメージしてもらえたと思います。
IT業界であればどの会社も同じような仕事をしているというわけではなく、こういった違いがあるんですね。
目指しているエンジニア像が自分のイメージしているものか、事前によく確認しておくことが大切です。
ITエンジニアの姿をもっと知りたい場合はこちらの記事もおすすめなので、ぜひとも読んでみてくださいね!
2019年8月段階では、まだまだ未経験の求人もありますが、東京オリンピック以降の状況はなかなか読めません。もし未経験からエンジニア転職を考えていらっしゃる方は早めに動いた方が良いかもしれませんね。
第2新卒・フリーターの方は↓の記事でスクールを紹介しているので、一度見てみるといいと思います。
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